コンピュータウイルスという言葉をよく聞くようになりましたが、何か対策をしていますか?
コンピュータウイルスに感染すると大切な情報の盗難や、金銭被害にあうかもしれません。
すぐにできるコンピュータウィルス対策を紹介します。
コンピュータウイルスとは?
コンピュータウイルスとは、パソコンやスマートフォンなどの機器に侵入し、被害を及ぼす悪質なプログラムです。
近年、コンピュータウイルスによる被害が急増し大きな被害をもたらすとともに、社会問題となっています。
ランサムウェアと呼ばれるコンピュータウイルスにより、大量の個人情報を盗まれたり、甚大な損失を受ける例が後を絶ちません。
このようにコンピュータウイルスは非常に危険です。感染しないようにしっかり対応する必要があります。
なお、厳密にはコンピュータウイルスはマルウェアと呼ばれる悪意のあるプログラムやソフトウェアの一部ですが、ここではコンピュータウイルスとして表記します。
コンピュータウイルスに感染したら
コンピュータウイルスに感染すると、さまざまな被害を受ける恐れがあります。金銭的被害に結びつくケースがほとんどです。ここでは代表的な3つを紹介します。
ユーザIDやパスワード、クレジット情報といった大切なデータを盗まれる
コンピュータウイルスに感染すると、ユーザIDやパスワード、クレジット情報といった重要な情報を盗まれる恐れがあります。
これは、ユーザIDやパスワードを盗み出し、インターネットバンキングや、通販サイトにアクセスできるようにするためです。
例えば、盗み出したユーザIDやパスワードを使って、インターネットバンキングで不正送金したり、通販サイトで不正に商品を購入したりします。
以上のようにコンピュータウイルスに感染し、大切な情報を盗まれ金銭的な被害を受ける恐れがあります。
データが暗号化されて使えなくなる
現在、猛威をふるっているランサムウェアが該当します。データを次々と暗号化して読み込めなくします。
これはデータを読み込めなくして、被害を与えるとともに身代金を要求して暗号化を解除すると脅迫するためです。
実際にランサムウェアに感染すると、パソコンであれば金銭の支払いの脅迫文が表示されます。スマートフォンの場合は、脅迫画面が表示されたまま画面がロックし操作できなくなります。
このようにデータ暗号化により、パソコンやスマートフォンが使えなくなる被害が発生します。
パソコンやスマートフォンの動きが悪くなる
コンピュータウイルスに感染すると、パソコンやスマートフォンの動きが極端に遅くなったり、動かなくなったりします。
これは、感染したコンピュータウイルスが別のコンピュータウイルスをダウンロードしたり、重要なデータを外部へ送信(流出)させているためです。
例えば、スマートフォンから個人情報を盗むために画像データを流出するコンピュータウイルスもあります。大量の画像データを送信するため、スマートフォンの動きが極端に悪くなります。
このようにパソコンやスマートフォンの動きが重くなった時は、コンピュータウイルスの感染が考えられます。
「偽セキュリティ警告」はコンピュータウイルスではない
ホームページを閲覧中に、突然「ウイルスに感染しました!」と画面表示される場合があります。
これは、コンピュータウイルスに見せかけた、「偽セキュリティ警告」画面です。「サポート詐欺」と呼ばれます。
画面いっぱいに「ウイルスに感染しました」の表示やサポートの電話番号が次々と表示され、閉じるボタンがありません。
「偽セキュリティ警告」はコンピュータウイルスに感染していないケースがほとんどです。落ち着いて対処しましょう。偽セキュリティ警告画面の体験ができます。以下のURLで試してみてください。
ただし、ウイルスバスターなどのウイルス対策ソフトから警告が出た場合は、感染している可能性があります。速やかに対処しましょう。
コンピュータウイルスの感染経路
コンピュータウイルスは、ユーザが無意識のうちに感染するケースがほとんどです。
インターネットを閲覧したり、電子メールを受信したときに感染します。主な感染経路は以下の通りです。
感染経路 | 感染例 |
Webサイトから感染 | Webサイトが改ざんされ、閲覧しただけで感染したり、フリーソフトなどをダウンロードしてインストールすることで感染します。有名なフリーソフトであっても、改ざんされているケースもあります。 |
電子メールから感染 | 電子メールの添付ファイルにコンピュータウイルスが仕込まれ、添付ファイルを開くと感染します。送り主が詐称され、知り合いからのメールと間違えて開くケースもあります。 |
USBやDVDから感染 | USBやDVDの中身が、コンピュータウイルスに感染している場合、ファイルを開くと感染します。知り合いから借りたUSBや、付録についているDVDから感染するケースもあります。 |
このように知らない間にひそかに感染するのです。ユーザとしてはいつの間にか感染し、気が付いた時には大切な情報が盗まれた後といった事態になりえます。
※コンピュータウイルスに感染する経路としては、外部から侵入されるパターンもありますが、個人に対してはほぼ行われません。そのためここでは解説しません(別の記事で解説します)
コンピューター ウイルスの対策
コンピュータウイルスの対策にはウイルス対策ソフトの利用が基本となりますが、ウイルス対策ソフトも万能ではありません。
ウイルス対策ソフトを利用しても、ウイルスを検知できない場合があるためです。
例えば、今まで発見されていないウイルスを検知できません。AIを利用して発見されていないウイルスを検知するウイルス対策ソフトもありますが、確実に検知できるわけではありません。
そのため、ウイルス対策ソフトで守りつつ、コンピュータウイルスに遭遇しないように注意が必要です。ここでは、今すぐにできるコンピュータウイルスにあわないための方法を紹介します。
怪しいWebサイトにはアクセスしない
感染経路の1つとしてWebサイトからの感染があります。
Webサイトを閲覧中に怪しい点を見つけた場合は速やかにWebサイトを閉じましょう。
例えば、価格が異常に安かったり、危機感をあおるような表現が多い場合です。
怪しいWebサイトには近づかない点が重要です。
Webサイトの見分け方はこちらを参照
事前のWebサイトチェック方法はこちらを参照
不審なメールは開かない
感染経路の1つとしてメールからの感染があります。メールの添付ファイルや、不正なWebサイトへ誘導するリンクをクリックして感染します。
身に覚えのないメールや、不審なメールは無視しましょう。
存在しないメールアドレスを詐称したり、別人のメールアドレスを詐称したりできます。また、メールに表記されているリンク先と実際のリンク先が違う場合もあります。
不審なメールを見つけたら、速やかに削除しましょう。
メールの見分け方はこちらを参照
OSやアプリは常に最新にする
パソコンやスマートフォンのOS(WindowsやiOS)やアプリはに脆弱性と呼ばれる弱点が発見される場合があります。
脆弱性が発見されると新しいバージョンが配布されます。
バージョンアップをしないと、弱点が残ったままになり非常に危険です。
新しいバージョンが公開されたら、速やかに更新しましょう。
まとめ
コンピュータウイルスに感染すると大切なデータを盗まれたり、データが使えなくなったりします。その後、金銭的な被害や個人情報の流出につながるのです。コンピュータウイルスに感染しないために、「コンピュータウイルスに近づかない」ように注意しましょう。