コンピュータウイルスに感染したらどのような対処法があるかご存じですか?
Webサイトを利用していると、コンピュータウイルスに感染する危険が常に付きまといます。
この記事では、コンピュータウイルスに感染したときの対処法と危険なサイトをチェックする方法を解説します。
コンピュータウイルスに感染したら
コンピュータウイルスに感染した場合、迅速かつ冷静な対応が求められます。
これは、対応を誤ると情報の流出や金銭被害といった被害を拡大させる恐れがあるためです。
例えば、画面にウイルス感染に感染し駆除するために電話を促すメッセージが表示されても、詐欺の可能性が高いため、電話をしてはいけません。
ここでは、コンピュータウイルスに感染したときの対処法を紹介します。
まずは落ち着きましょう
ウイルスに感染したと気づいたら、まずは落ち着きましょう。焦って不適切な操作をすると、状況を悪化させる可能性があります。冷静に対処することで、適切な対応が可能になります。
通信を遮断しましょう
次に、インターネットやネットワークから切断し、ウイルスが他の機器に拡散するのを防ぎます。
Wi-Fiや有線接続をオフにし、ネットワークケーブルを抜いてください。 ノートパソコンやタブレットなどの場合、画面がロックされるとWi-fiが切断できない可能性があります。その場合は、ルータをシャットダウンする方法もあります。
調べましょう
感染したウイルスの種類や症状を調べましょう。
インターネットで検索したり、信頼できるセキュリティサイトを参照したりして、具体的な対処法を確認します。
ウイルスの特定ができれば、適切な対策を講じることができます。ただし、ウイルス感染した機器はネットワークを切断しているため調べることができません。携帯電話やウイルス感染していない機器を使って調べましょう。
接続できる機器がない場合は、知り合いに頼んだり、インターネットカフェなどで調べたりする方法もあります。
ウイルス対策ソフトですべてウイルスチェックしましょう
ウイルス対策ソフトを使用して、システム全体をスキャンしましょう。
最新の定義ファイルを使用していることを確認し、完全スキャンを実行してください。これにより、ウイルスを検出し削除することができます。
なお、ウイルス対策ソフトを個別にインストールしていなくても、Microsoft Defenderのように最初からインストールされている場合がほとんどです。これらのウイルス対策ソフトを利用しましょう。
削除できない場合
ウイルス対策ソフトでウイルスを削除できない場合、以下の手順を試してください。
再起動する
まず、パソコンを再起動してみてください。再起動することで、一時的な問題が解決することがあります。
再起動後は再度ウイルススキャンを実行してみましょう。
画面がロックされ再起動が選択できない場合、強制再起動を行います。例えば、Windowsであれば「Ctrl」+「alt」+「Delete」を同時押しすると、右下に再起動のアイコンが出てきます。
初期化する
再起動しても問題が解決しない場合、システムの初期化を検討してください。
初期化することで、ウイルスを完全に除去することができます。ただし、初期化前に重要なデータのバックアップを忘れずに行ってください。
厳密にはルートキットと呼ばれる、OSより下のBIOS領域にウイルスを仕込む攻撃もあります。この場合は初期化でも対応できません。BIOSのチップを交換する方法もありますが、現実的な方法ではないため、下記の買い替えになります。
買い替える
残念ながら、ウイルスを駆除できない場合は、パソコンやタブレットを利用できず、買い替えが必要になります。
特に古いデバイスであれば、新しいパソコンに買い替えることで、セキュリティの向上とともに、快適な使用環境を手に入れることができます。
これらの手順を踏むことで、コンピュータウイルスに対処し、金銭被害や情報の流出等の被害を最小限に抑えることができるでしょう。冷静に対応し、適切な対策を講じることが重要です。
コンピュータウイルスの対策ソフト
コンピュータウイルスの対策には、適切なウイルス対策ソフトの導入が不可欠です。
ただし、前の記事「コンピュータウイルスの対策とは?サイトやメールの見分け方を解説」で解説したように、iPhone以外の機器には無料のウイルス対策ソフトがインストールされています。
ここでは、無料版と有料版の違い、ウイルス対策ソフトのシェア、おすすめの5選について解説します。
無料版と有料版の違い
無料版と有料版のウイルス対策ソフトには、機能やサポートに大きな違いがあります。無料版は基本的なウイルス検出、駆除機能のみ提供する場合が殆どです。フィッシング対策などの高度なセキュリティ機能がない場合があります。
一方、有料版はフィッシング対策、ファイアウォール機能など、より高度なセキュリティ機能を提供します。また、サポート体制も充実しており、トラブル発生時に迅速な対応が期待できるでしょう。
したがって、重要なデータを扱う場合や高いセキュリティを求める場合は、有料版の導入を検討しても良いでしょう。
なお、ウイルス感染を前提として感染拡大や駆除を行うEDR(Endpoint Detection and Response)という製品がありますが、個人で導入するケースはあまりないため、ここでは割愛します。
ウイルス対策ソフトのシェア
ウイルス対策ソフトの市場シェアは、製品の信頼性や機能性を示す重要な指標です。現在、世界的に人気のあるウイルス対策ソフトは以下の通りです。
- ノートン
- マカフィー
- カスペルスキー
- トレンドマイクロ
- アバスト
これらのソフトは、長年にわたり高い検出率と信頼性を誇り、多くのユーザーに支持されています。市場シェアが高い製品は、定期的なアップデートやサポートが充実しているため、安心して利用できます。
ウイルス対策ソフトのおススメの5選
ここでは代表的な有料ウイルス対策ソフトを紹介します。
これらのウイルス対策ソフトを導入することで、コンピュータウイルスからの保護を強化し、安心してインターネットを利用することができます。選択肢が多いため、自分のニーズに合ったソフトを選ぶことが重要です。
ノートン 360
総合的なセキュリティ機能を備え、リアルタイム保護やVPN機能も搭載。初心者から上級者まで幅広く対応しています。また、Windowsパソコンにはバックアップ用のクラウド領域もついています。
公式リンク:ノートン360
マカフィー トータルプロテクション
10台までのデバイスでの利用が可能で、パソコンと家族全員のスマートフォンまでインストールできます。パスワード管理機能も便利です。
公式リンク:マカフィー トータルプロテクション
カスペルスキー スタンダード
高い検出率と軽快な動作が特徴。オンラインバンキング保護機能も優秀です。数あるウイルス対策ソフトの中でも、防御に重点を置いている製品です。
公式リンク:カスペルスキー スタンダード
トレンドマイクロ ウイルスバスター
日本国内でのシェアが高く、使いやすいインターフェースが魅力。フィッシング対策も強力です。
ウイルスバスターはウイルスを検知した場合の通報機能を持っています。子どものタブレットなどがウイルスを検知すると親にメールする機能が便利です。
公式リンク:トレンドマイクロ ウイルスバスター
アバスト プレミアムセキュリティ
無料版も人気ですが、有料版はさらに充実した機能を提供します。ネットショッピングや疑わしいアプリの隔離を行い、ランサムウェア対策も万全です。10台もの機器にインストールできます。
公式リンク:アバスト プレミアムセキュリティ
コンピュータウイルスに感染する恐れのあるサイト
コンピュータウイルスに感染する恐れのあるサイトを事前に把握することは、ウイルス感染を防ぐために非常に重要です。ここでは、コンピュータウイルスに感染する恐れのあるサイトや詐欺サイトといった、危険なサイトをチェックできるツールについて紹介します。
感染する恐れのあるサイト一覧
一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)がフィッシングサイトの一覧を公開しています。
最新のフィッシングサイト情報を提供しており、このリストを活用して詐欺サイトへのアクセスを未然に防ぐことができます。
特に、オンラインショッピングや金融取引を行う際には、このリストを参考にすることをお勧めします。
Phishing URL dataset from JPCERT/CC
危険なサイトをチェックできるサイト
上記のフィッシングサイト一覧以外にも、危険なサイトを事前にチェックするWebサイトがあります。以下のサイトを利用することで、アクセスしようとしているサイトが安全かどうかを確認できます。
これらのツールを活用することで、危険なサイトへのアクセスを防ぎ、コンピュータウイルスからの保護を強化することができるでしょう。特に、不審なリンクやメールを受け取った場合には、これらのツールを使用して安全性を確認することが重要です。
VirusTotal
VirusTotalは、Googleが運営しており95のアンチウイルスエンジンを使用して、URLやファイルの安全性を評価します。Webサイトだけでなくファイルのチェックも可能です。
マルウェアの恐れのあるWebサイトは以下のように表示されます。
リンク先:VirusTotal
まとめ
コンピュータウイルスは、感染すると情報の流出や金銭被害などの深刻な被害になる恐れがあります。
しかし、冷静に対処すれば被害を最小限に抑えることが可能です。
ウイルスに感染しても、焦らず適切に対応していきましょう。
コメント